2026年4月13日
新年度が始まり、子どもたちは新しい環境の中で、それぞれのペースで生活をスタートしています。 子どもは、日々の生活やあそびの中で、感じ、考え、選び、行動しています。その一つひとつの積み重ねが、「自分でやってみよう」とする力、そして人と関わる力へとつながっていきます。 今回は、本園の乳児クラス・幼児クラスの保育について、その考え方をお伝えいたします。
【乳児クラスの保育 〜安心の中で、自分を出す力を育てる〜】
乳児期は、安心できる大人との関係の中で、「自分はここにいていい」という感覚を育てる大切な時期です。
持子保育園では、排泄・食事・午睡・衣服の着脱といった生活に関わる場面において「育児担当制」を取り入れています。特定の保育者が継続して関わることで、子どもは安心して身を委ねることができ、気持ちを素直に表現できるようになります。この「安心」は、すべての育ちの土台となるものと考えています。
一方で、あそびの時間は「自分で好きな遊びを選ぶこと」を何より大切にしています。遊ぶ場所、遊ぶもの、関わる相手を自分で選びながら、子どもたちは体を動かし、試し、繰り返し、時には失敗をし、学んでいきます。 あそびは担当制ではなく、クラスの保育者全体で子どもたちを見守り、一人ひとりの興味やタイミングに応じた関わりを行っています。生活は「安定」、あそびは「広がり」。この両方を大切にすることで、子どもたちの主体性は少しずつ育っていきます。

【幼児クラスの保育 〜関わりの中で、自ら考え選ぶ力を育てる〜】
幼児期になると、子どもたちは自分の思いや考えを持ち、友だちと関わりながら活動するようになります。基本は同年齢でのクラス(分級)を中心に、発達に応じた活動を大切にしています。同じ年齢の仲間の中で挑戦し合い、刺激を受けながら育つ経験は、この時期にとても重要です。
その一方で、少しずつ異年齢で過ごす時間も取り入れています。年上の子どもの姿に憧れ、「やってみたい」と思う気持ち。年下の子どもに関わる中で生まれる、思いやりや責任感。異年齢の関わりは、子ども同士の中で自然に「関係の中で育つ力」を引き出してくれます。
あそびの中では運動的な活動も大切にしています。走る、跳ぶ、支える、バランスをとるなど、体を動かす経験は、単に体力をつけるだけでなく、「どうすればできるか」を考える力や、「できた」という達成感を育てます。私たちが大切にしているのは、「できる・できない」ではなく、「やってみようとする姿」です。
幼児期は、すぐにうまくできることよりも、うまくいかなかった経験を通して育つことがたくさんあります。転ぶ、負ける、思い通りにならない、友だちとぶつかる―そうした経験の中で、子どもは「どうしたらいいだろう」と考え、もう一度やってみようとします。私たちは、先回りして失敗を防ぐことだけを大切にするのではなく、安心できる環境の中で失敗も経験しながら、自分で気づき、考え、立て直していく力を育てていきたいと考えています。
また、集団で行う「仲間づくり」の遊びも大切にしています。集団で行う遊びにはルールがあります。ルールがある遊びはルールを守らせることが大切ではなく、大切なことは子どもが納得すること。なぜいけないのか。どうしてこうしなければならないのか。すべては子どもの納得。これは大人も一緒です。これがなければいくら守るように厳しく指導したとしても一時的なもので終わってしまいます。 大人が力づくで抑え込んで守らせることではなく、日々の友達や保育者とのかかわりの中で、子ども自身が、他者の存在や思い、ルールの必要性などに気付いていくことに価値があると考えます。
持子保育園ではこれからも、安心できる環境の中で、自分で感じ、自分で考え、自分で選び、自分で判断して行動をする経験を大切にしながら、主体的に生きる力を育んでいきたいと考えています。
一人ひとりの「やってみたい」が大切にされる保育を、これからも丁寧に積み重ねてまいります。 どうぞよろしくお願いいたします。
