園長通信

園長通信

お泊り保育に行ってきました「川が育ててくれたもの」

2026年7月15日

今年のお泊まり保育では、三田市野外活動センターで川遊びを行いました。川遊びと聞くと、「水遊びを楽しんできたんだな」と思われるかもしれません。しかし、私たちが子どもたちと川へ行く理由は、単に暑い夏を楽しむためではありません。 自然の中でしか味わえない本物の体験を通して、子どもたちの心が動き、自分で考え、判断し、行動する力を育んでほしいと願っているからです。

【自然は最高の先生】

子どもたちが川へ足を入れた瞬間、「つめたーい!」という歓声が響きました。

水の冷たさ、流れる音、石の感触、風の心地よさ、太陽の暖かさ。自然の中には、子どもの五感を刺激するものがあふれています。エアコンの効いた室内では感じることのできない冷たさ。プールでは経験できない水の流れ。同じ形が一つもない石。

自然には「予定どおり」がありません。

だからこそ、子どもたちは自分の体を使い、自分の心で感じ、自分の頭で考えます。

幼児期に自然の中で五感を使って遊ぶ経験は、子どもの心と体を豊かに育ててくれます。

【「やってみたい」が育つ瞬間】

川へ入る前は、少し緊張した表情の子どももいました。この日は前週までの雨の影響で水量が多くなっていました。

水の勢いを見て立ち止まる子。慎重に一歩ずつ進む子。反対に、「早く入りたい!」と目を輝かせる子。感じ方は一人ひとり違います。

私たちは、その違いをとても大切にしています。

無理に挑戦させることはありません。

保育者が「大丈夫だよ」と安心できる環境をつくりながら、子ども自身が「やってみようかな」と思える瞬間を待ちます。

そして一歩踏み出した子どもたちは、流れに身を任せて浮かんだり、岩の上へ登ったり、少しずつ活動の幅を広げていきました。

その表情は、不安から自信へと変わっていきます。

子どもの成長は、「できるようになること」から始まるのではありません。「やってみたい」と心が動くことから始まります。

保育者は、その気持ちを大切に受け止め、安心して挑戦できる環境をつくります。その中で子どもは、自分で考え、自分で決め、一歩を踏み出していきます。

私たちは、この積み重ねこそが幼児期に育てたい「生きる力」の土台になると考えています。

【川は学びの宝庫】

川では、水と遊ぶだけではありません。「魚がいる!」「オタマジャクシを見つけた!」 「この石の下に何かいる!」子どもたちは夢中になって川の生き物を探していました。 流れの速い場所、ゆっくり流れる場所、浅い場所、深い場所。子どもたちは遊びながら、水の力や自然の仕組みを体で感じ、学んでいました。

こうした経験は、知識として覚える学習ではなく、体全体で感じる「本物の学び」であると考えます。

【自分で判断する力を育てる】

川は、保育者がすべてを指示して遊べる場所ではありません。もちろん、安全管理は徹底しています。

ライフジャケットを全員が着用し、事前に川の状況を確認し、活動範囲を決め、職員を適切に配置して子どもたちを見守りました。その上で、私たちは子ども自身が考える場面を大切にしました。

ライフジャケットを着けて川の流れに身を任せて浮かぶ体験は、多くの子どもにとって初めての経験でした。最初は顔がこわばっていた子も、水の浮力やライフジャケットの安心感を体で感じることで、少しずつ表情が和らぎ、「もう一回やってみたい!」という声が聞こえてきました。

自然の力を知ることは、水を怖がらないためではなく、水を正しく知り、安全に向き合う力を育てることにもつながります。

「この石は滑りそう。」「ここなら行ける。」「少し流れが速いからやめておこう。」そんな小さな判断を何度も繰り返します。危険をすべて取り除くのではなく、安全を確保した環境の中で、自分で考え、判断し、行動する経験を積み重ねること。

それは、将来、自分の命を守る力につながると私たちは考えています。

【「楽しかった」で終わらせない保育】

子どもたちは園に戻ると、「また行きたい!」「オタマジャクシを捕まえたよ!」「流れるのがおもしろかった!」と、目を輝かせながら話してくれました。

この「楽しかった」という思い出の中には、自然を感じたこと。少し勇気を出して挑戦したこと。友達と発見を共有したこと。そして、自分で考えて行動した経験がたくさん詰まっています。

幼児期は、心が動く経験をたくさん積み重ねる大切な時期です。その一つ一つの経験が、「またやってみたい」という気持ちや、自分で考えて行動する力につながっていきます。

これからも持子保育園では、安全への配慮を最優先にしながら、自然の中でしか育むことのできない豊かな体験を大切にしていきたいと考えています。

子どもたちが自然の中で笑い、驚き、考え、挑戦したこの一日は、きっとこれからの成長を支えるかけがえのない「原体験」になったことでしょう。

入園のご案内

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〒651-2131 兵庫県神戸市西区持子3丁目114
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12台駐車可能。持子保育園より300m